女性の胸を見てしまう悩みイメージ

「相手の胸を見てはいけないって思うのにどうしても見てしまうんです。頭ではわかっているのに止められません。どうすればいいのでしょうか?」とご相談いただくケースがあります。

胸を見ることで相手に嫌な思いをさせてしまう。相手が胸を隠そうとする姿に罪悪感は増すばかり。

明らかに相手の態度が変わることによって「見てはいけない」と思うのにまた見てしまうことの繰り返し。

女性の胸以外に太もも、男性の股間や薄くなった頭髪等を見てしまうことがやめられず困っている人もいます。

無意識に女性の胸を見てしまう心理

性的な関心が向いている

女性の胸を見たい気持ちは性欲によって生じる部分があります。

普段から女性との関係で欲求が満たされてない、アダルトコンテンツを見る機会が多い等があると、女性を性的な目で見る度合いが強くなりやすい。

その結果、女性の胸を見てしまう状態になるわけです。

「女性の胸を見るのはいけないことだ」「相手が嫌がることをしてはいけない」といった理性で自分の性欲を否定し続け、なぜか見てしまう感覚になっている人もいます。

安心感を求めている

人間が一番最初に認識できる形が「○」だと言われており、人は丸みを帯びたものに安心感や心地よさを感じます。

顔が丸いアンパンマンが小さい子供に人気なのは有名な話ですよね。

ストレスを抱えていたり、不安や恐怖を感じやすい傾向がある人ほど安心感を求める。

自分に自信を持つことができず、自己否定を繰り返している場合、甘えたい気持ちから胸を見たくなることもあります。

絆を深めたい気持ちがある

子供がおっぱいを吸う、触るといった行為によって母親は愛おしさを感じ、子供を大切に思う気持ちが強まっていく。

赤ちゃんの頃、授乳と同時に母親の胸に抱かれる心地よさを感じつつ、母親との絆を深めてきた経験を誰もが持っています。

しかし、成長の過程で母親の愛情を感じられなくなっていた場合、母親との絆を深めたい気持ちが強まり、女性の胸に執着する感覚が生まれてしまうのです。

絆を深めたい気持ちは恋愛や性的欲求との関連性があるため、見たい気持ちが強くなりやすいところもあります。

攻撃的な気持ちを抑圧している

相手が嫌がることをするのは攻撃性の表れと言えます。

攻撃的な気持ちを抱いている自覚がなかったとしても、無意識下に抑圧されている可能性があるのです。

幼少期の親子関係で支配的なかかわりをされ続け、その後の他者との関係においても「支配-被支配」の関係を築いている。

気付かないうちに自分の気持ちを抑え込み、蔑ろにしていることで、怒りや憎しみ等が蓄積され、結果として他人が嫌な思いをする行動を取ってしまうのです。

劣等感を抱えている

自分の胸が小さいことにコンプレックスがある女性も、同性である女性の胸を気にしやすい傾向があります。

とくに胸が大きい女性に対して劣等感を抱きやすいため、どうしても意識が向いて見ることがやめられない。

胸元が開いた服や胸が強調されるタイトな服を着ていたりする場合、目のやり場に困ってまともに会話することができなくなる人も少なくありません。

劣等感が刺激されることで相手の胸を見ずにいられなくなってしまうのです。

見てはいけないと思うのに見てしまうメカニズム

「見てはいけない」という意識

人間には「やってはいけない」と禁止されればされるほどやりたくなってしまう性質があります。

「決して開けないでください」と言われたはずの玉手箱を開けてしまった浦島太郎の話は有名ですよね。

これはカリギュラ効果、心理的リアクタンスとも呼ばれるものですが、脳の働きから考えれば当然と言えます。

そもそも人間の脳は禁止を認識することができません。

「郵便ポストを想像しないでください」と言われたらどうでしょう?

すでに郵便ポストが想像されてしまっていますよね。

「胸を見てはいけない」というのは「胸を見ろ」と同じ。

だから「見てはいけない」と思えば思うほど見てしまうわけです。

視線への執着が本質的な問題を見えなくする

胸を見てはいけないのに見てしまう、不快感を与えて迷惑をかけてしまう…

見てしまうことに対して強い罪悪感を抱えているため、どうすれば見ないようにできるかばかり考えています。

人とかかわるときも「自分の視線が不快ではないか」で頭がいっぱいになっていてまともに会話することができません。

まともに会話できない状態で人との関係を築けないのは当然なのですが、自分の視線で相手に不快な思いをさせたから嫌われたと思い込む。

上手くいかないことがあるたび視線のせいだと思うから、見ないようにすることばかり考えるようになります。

結果として、視線を気にしすぎて会話ができていないこと、相手を避けるような態度になっていること等の問題、その背景にある悩みを生み出している問題がどんどん見えなくなっていくのです。

女性の胸を見てしまう状態を改善する方法

胸を含めて全体を見る意識を持つ

女性の胸を見てしまう状態にもかかわらず、見てはいけないと必死に思いながらもチラチラと胸を見る。

違和感のある見方をしているから嫌がられてしまうところがあります。

一目でわかるカツラを被っている人に対して、頭を見ないようにと必死になりながら話している場面を想像してみてください。

本来なら頭も含めた全体に視線が向くはずが、頭だけ視界から外そうとしているのは明らかに不自然ですよね。

さらにチラチラと頭を見られたら不快に思いやすいのではないでしょうか。

相手に嫌な思いをさせないようにと気を遣っているはずが、逆に嫌な思いをさせる結果になっているのです。

胸だけを見ないようにするのではなく、胸を含めて相手全体を逆に見ようと意識してみてください。

相手だけでなく視界に入っているものすべてを見ようとすることができればより胸を見る意識は緩和しやすくなります。

自分を大切にする感覚を養う

見てはいけないと思うのに見てしまうのは、自分で自分をコントロールできていない状態だと言えます。

自分を蔑ろにしているから上手く自分と付き合えず、自分をコントロールする感覚を失っているのです。

「こうすべき」「こうでなければならない」と思って無理をしていることはないでしょうか?

相手に迷惑を掛けないことを考えるあまり自分に過度な負担がかかっていないでしょうか?

自分がやりたいことは日々の中でどれだけできているでしょうか?

一度振り返って考えてみてください。そして、可能な範囲で自分の気持ちに寄り添った行動を取るようにしてください。

嫌悪や怒りといったネガティブな感情、自己中心的な欲求等は否定したくなると思いますが、「自分の中にあるんだ」となるべく受け止めるようにしていきましょう。

もし、受け止められなくても「なかなか受け止められないよな」「そんな感情、欲求があるのは嫌だよな」と理解を示そうとしていただければ大丈夫です。

胸を見てしまうことに対する捉え方を修正する

女性の胸を見てしまうことで悩んでいると相手も自分と同じくらい気にしているような感覚になっていきます。

しかし、実際は同じくらい過剰に気にしている人はほとんどいません。

相手が胸を見られたことで不快な思いをしたとして、翌日まで覚えているほどのことでしょうか。

人それぞれ生活をしている中で何かしら不快な思いをすることがあります。

例えば、ぶつかられる、足を踏まれる、嫌なことを言われる、おせっかいをされる、店員に嫌な対応をされる、香水のニオイがきつい人に会う、うるさいバイクが通り過ぎる等。

胸を見られるというのはこういったことと同列で並ぶことであり、特別なことではありません。

自分の視線が相手にとって特別嫌なことにはならないと納得できれば、胸を見てしまうことへの過剰な意識は緩和するのです。

ただ、自分の中だけで考えても変えるのがなかなか難しいため、カウンセリングでは胸を見てしまうことに対する捉え方を修正するサポートをおこなっております。

なるべく避けずにやりたいことをやる

胸を見てはいけないと思うことで人と会う場面を避けるようになります。

  • 職場の人と話したいけどやめておこう
  • 話しかけてもらえたけど早めに切り上げよう
  • 買い物に行きたいけどやめておこう

「胸を見てしまうからできない」と思うことが増えれば増えるほど「早くこの症状をなくさないと」という意識が強くなります。

なくそうとすることで視線への意識が強まり、逆に症状を維持、悪化させてしまう。

だから、胸を見てしまう状態であっても、なるべくやりたいことはやった方が良いのです。

やりたいことができるにつれて視線への意識が弱まり、女性の胸を見てしまう悩みは解消へと向かいます。

胸を見てしまうことが気になりながらやりたいことをやるのは難しいですが、カウンセリングで視線への意識を緩和させていくことで行動を起こしやすくなります。

女性の胸を見てしまうのがやめられないことでお悩みでしたらご相談ください。

⇒『視線恐怖症を克服するカウンセリング』詳細はこちら