話したいのに話すことがなくて悩む女性

「話したいけど話すことがない」というのは、言い換えると「仲良くなりたいけど関係を深める方法がわからない」になります。

相手と話したいことがあるかと言われたらよくわからない。

でも、相手と仲良くなりたい気持ちはある。

好きな人と仲良くなりたいけど自分からは声を掛けられず、声を掛けてもらってもなかなか言葉が出てこない状態になるのがわかりやすい例です。

なぜ話したいけど話すことがない状態になってしまうのか、どうすれば改善できるのかをお伝えしていきます。

話したい気持ちはあっても話すことがないのはなぜ?

話しても大丈夫な話題ばかり探している

何の話をしてもいいのであれば昨日の晩御飯のことでも、好きなアニメのことでも話のネタなんていくらでもあります。

しかし、話したい相手を前にすると話すことがなくなってしまう。

これは話すことがないのではなく、話していいと思える話題がない状態になっていると言えます。

自分のことを受け入れてくれるかどうかわからない、何が好きで何が嫌いかわからない、どういう話なら興味を持ってくれるかわからない、上手く話せるかどうかわからない…

こういった不安を抱えていると、自分が何を話したいかではなく「相手に話しても大丈夫な話題は何だろう」という発想になるので話すことがなくなってしまうのです。

知られたくないことが多い

話したいけど話すことがない状態になる人は秘密主義の傾向があります。

週末一人で過ごしていること、彼女がいないこと、アニメが好きでよく見ていること、無趣味でダラダラ過ごしてしまっていること、職場と違って家ではだらしないこと等。

プライベートが知られたくないことばかりであれば、休日の過ごし方が話題になったときに困ります。

他人に知られたくない趣味を持っている人であれば、趣味に関する話題が出たときに困ります。

知られたくないことが多い人ほど話せる話題がなくなってしまうわけです。

いくら人と話したいと思っていても、知られたくないことばかりでは話しようがありませんよね。

背景には「変に思われたくない、嫌われたくない、馬鹿にされたくない」といった思いがあります。

会話ができるかどうかばかり考えている

話したいけど話すことがない状態の人は「話せるかどうか」を常に考えています。

人は普段から考えていることを話したいと思うため、「話せるかどうか」ばかり考えている人は「話せるかどうか」に関する話しかできなくなってしまうわけです。

でも、そんなことを話したいとは思いませんよね?

どうすれば普通に話せるかとか、こういう場面で上手く話せなかったとか…

絶対に話したくないでしょうし、もし話せたとしても相手が返答に困ります。

本来話したいはずのことに全然意識が向いていないから話すことが出てこないのです。

話すことがないときの応急処置

思考を止める問いかけを自分にする

話すことがないとなれば何か話さないとと必死に考えると思います。

しかし、考えれば考えるほど何も出てこない、もしくは、何の脈略もないことを急に話し出すといったことが起こるだけ。

考えてひねり出そうとすること自体が、話題を浮かびづらくさせているため、考えることをやめるのが有効です。

ただ、「考えないようにしよう」と思うと余計に考えてしまいますので、別のことに意識が向きやすくなる言葉を自分に掛けるようにしてみてください。

  • 最近良かったことは何?
  • 今週食べておいしかったものは何?
  • 最近面白かったことは何?

自分への問いかけによって話題を探す思考が止まれば、自然と言葉が出てきやすい状態になります。

感想を一言加える

話すことがない状態で絞り出した言葉が「最近暑いですよね」だったとします。

相手も「そうですね、暑いですよね」と返してくれる可能性は高いですが、その後相手が話してくれなければ沈黙の時間が続く可能性がありますよね。

事象だけでは話が広がりづらいところがあるのです。

だから、「最近暑いですよね」と言うのであれば、暑いことに対して自分がどう思っているか、どう感じているかを追加します。

「暑いの苦手なんですよね」「汗かきだから大変なんですよね」とか。

感想を言うことで共感が生まれやすくなり、結果として相手に話してもらいやすくなります。

自分が話せない分、相手に話してもらうことで切り抜けるという対処法です。

話を聞くことに集中する

話すことがないから必死に話題を考え、相手の話を聞いている間も「次は何を話せばいいか」と考える。

相槌を打ったりはしているものの、相手の話を聞いているようで聞いていない状態になっています。

聞いていないから興味を持ちづらく、でも、興味を持たないとと思って無理やり質問をする。

話を聞いていないと相手の情報が集まらないため、話題が出てきづらいのは当然だと言えます。

何か話さないとという気持ちは強く出てくると思いますが、相手の話を聞くことに集中してみてください。

聞いた内容から具体的にその情景を想像すること、想像しきれないところや気になるところが出てきたら質問するようにしてみましょう。

相手の話を聞けないほど話題を考えていた時より話しやすくなるはずです。

「話したいけど話すことがない」を改善するために

しっかり自分の感情に目を向けることから

話のネタになることの多くは感情の動きから生まれています。

例えば、毎日雨で電車が遅れることにイライラしていたら「最近、毎日電車遅れるから嫌やわ」と話したり、仕事が忙しくてしんどいと思ったら「ほんま仕事しんどいわ」と話したり、サッカー日本代表が引き分けて悔しかったら「昨日の試合観た?」と話したり…

身近にいる感情豊かでよくしゃべる人を思い出してみてください。

どういう感じか、何となくわかっていただけるのではないでしょうか。

自分の感情に目を向け、言語化することができれば話のネタはいくらでも出てきます。

まず日々の生活でどういう感情の動きがあったかを振り返ってみましょう。

最初は自分の感情がよくわからない、わかっても「良かった」「嫌だった」くらいのざっくりした感じになりがちなので、5W1H(だれが、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように)で具体化するように心がけてください。

不安を感じながらも話す経験を重ねる

自分の感情が言語化できてくると話したい気持ちが強くなってきます。

しかし、実際に話すとなれば「こんなこと話しても大丈夫か」「上手く話せるだろうか」といった不安が邪魔をしてくる。

不安をなくすことはできないため、不安を感じながらでも話せる状態にしていくことが必要です。

話したい、聞いてほしいという気持ちが出てきたら、話しやすい人になるべく話してみるようにしましょう。

最初はなかなか上手く話せませんが、一言で終わっても話したいことが話せたなら大丈夫。

不安を感じながら話したいことを話す経験を重ねることで少しずつ話せるようになっていくのです。

話せる相手がいない場合は、カウンセリングで話したいことを話す経験を積んでいただくことができます。

話すことが快感であればあるほど話したくなる

話したいことが話せるようになってくると、楽しさ、気持ちよさを実感することが増えてきます。

誰しも快感を覚えることは繰り返し経験したくなるもの。

純粋に話したいことを話す、聞きたいことを聞く比率が上がれば上がるほど話したくなっていくわけです。

コミュニケーションは音叉のように影響し合うので、自分が話したいことを話して楽しい気持ちになれば相手も楽しんでくれます。

相手と楽しさを共有できる会話ができるようになれば、自然と話題が出てくるようになって「話したいけど話すことがない」と悩むことはなくなるのです。

カウンセリングでは感情を言語化していくところから、実際に人とのかかわりで感じる不安の緩和、事例に基づいたコミュニケーション方法のアドバイス等をおこなっております。

話したいけど話すことがない状態でお悩みでしたらカウンセリングにお申込みください。

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