会話中に頭が真っ白になると本当に困ります。
まだスピーチなら事前準備とかメモでしのげたりしますが、話す内容が決まっていない普段の会話は対策できませんからね。
- 誰かに話しかけられたとき
- 何人かで集まって話している中で急に話を振られたとき
- 意見を求められたとき
- 質問されたとき
- 好きな異性と話すとき
言葉が出なくて相手を困らせたり、自分でも何を言っているかわからなくなってしまったり…
緊張して頭が真っ白になるから上司に言われたことを覚えられず仕事に支障をきたしている人もいます。
相手に迷惑をかけてしまうことだけでなく、自分が変に思われるのもつらいんですよね。
会話中に頭が真っ白になってしまうのはなぜ?
綱渡りの会話をしている
会話中に頭が真っ白になる人は綱渡りのような心理状態になっています。
落ちれば助からない場所で綱渡りをしている姿を想像してみてください。ものすごい緊迫感ですよね。
「こうあるべき」という考えに縛られている人ほど、ミスが許されない緊迫した感覚になっています。
- 相手が興味を持つ話題じゃないといけない
- ちゃんと相手の話を聞かないといけない
- 一言で終わってはいけない
- 沈黙を作ってはいけない
- わかりやすく説明しないといけない
- 話題からずれた話をしてはいけない
- みんなが笑っているところでは笑わないといけない
例えばこれだけの制限がかかった状態で普通に話せと言われても無理に決まってますよね。
人によっては一つ制限されるだけで話せなくなることだってあります。
私にはズレたことを言いやすい特徴があるので「話題からズレた話をしてはいけない」という制限がかかるとかなり厳しいです。実際に頭が真っ白になったこともありました。
なぜ完璧主義がやめられないのか、そしてどうすればやめられるのかをお伝えしています。
相手の期待に応えようと考えすぎ
会話中に頭が真っ白になる人は「この話をしたら相手はどう思うだろう」「相手が求めてる答えは何だろう」等とグルグル考えています。
相手の期待に応えないといけないプレッシャーが常にのしかかっているわけです。
だから、何気なく聞かれたことにパッと答える瞬発力がない。軽さがない。
にもかかわらず、相手に気を遣って早く言おうとするから頭が真っ白になってしまうんですよね。
誰しも多少なり考えて話してはいますが、急速に多くのことを考えたとすれば誰でも言葉に詰まります。
「仕事上の会話なら大丈夫」という人が多いのは、ある程度答えが決まっていて考えることが少ないからです。
会話が続くようになる4つのポイントをお伝えしています。
自分の感情がわからなくなっている
会話中に頭が真っ白になる人は自分の感情に焦点が当たっていません。
本来なら「最近どう?」と何気なく話を振られたりしても、普段から自分が思っていること、感じていることを話せます。
人との会話は感覚ですから何も考えずに気付いたら喋っていたというのが自然な形。
「話したい、聞いてほしい」と言葉が勝手に湧き上がってくるものです。
しかし、「相手がどう思うか、どう見られるか」ばかり考えて自分の感情を置き去りにしているから自分の話が出てこない。
会話において主となる自分の話ができない状態で会話に困るのは当然です。
話のネタを7~8割減らされた状態で会話しろと言われていると考えれば、どれだけ大変なことかわかるでしょう。
また、感情がわからない状態になっていると不安や恐怖を抱えきれず飲まれてしまうから頭が真っ白になるのもあります。
自分が我慢して丸く収まるならいいと思っていませんか?感情の抑圧は自覚がないまま大きな問題を引き起こしています。
上手く会話できる自信がない
自信のなさも会話中に頭が真っ白になる原因となります。
過去に会話で失敗をした経験があったり、普段から上手く話せていない実感を持っている場合、会話に対する自信が持てません。
自信が持てないということは「上手く話せないんじゃないか」という不安が常にある状態です。
上手く話せないと思うから「わかりやすく話さないといけない、興味を持ってもらえる話をしないといけない、変なことをいってはいけない」とハードルを上げる。
自分で設定した無謀なハードルを越えようと頑張りすぎて頭が真っ白になるわけです。
頭が真っ白になったことで会話を避ける、避けるから上手く話せないの悪循環にも陥っているから余計に自信がつかないのもあります。
どうすれば自信が持てるようになるのか?大切な前提から具体的な方法をお伝えしています。
会話中に頭が真っ白になるのを防ぐ対策
頭が真っ白になる原理を知る
頭が真っ白になるという現象は、脳内の不安や恐怖などを司る『扁桃体』と会話する上で重要な役割を担う『前頭前野』によって以下の流れで引き起こされます。
- 扁桃体が過去の失敗経験等に刺激されて活性化
- 脳内が非常事態となり即座に戦うか逃げるか(ファイト・オア・フライト)を瞬時に判断しないといけなくなる
- 判断の邪魔にならないよう前頭前野の働きを低下させて考えられない状態を作り出す
- 考えられない状態になっているのに無理やり会話しようとするからオーバーヒート
- 頭が真っ白になってしまう
※わかりやすくするため大まかに説明しています。
試験やスピーチの際,あがってしまって頭が真っ白になった経験は誰しもあるはずだ。最近,そのメカニズムの解明が進んできた。物事がうまく運んでいる時,脳の前頭前野は私たちの浅ましい感情や衝動を抑える制御中枢として働いている。しかし,強い急性ストレスにさらされると,前頭前野の支配力が弱まり,進化的に古い脳領域の支配が強まることがわかった。
前頭前野は作業記憶、想像、共感、感情コントロール等の役割を果たすところなので、働きが低下した状態で会話するのは至難の技です。
無理に話そうとしないほうが落ち着きやすく、頭が真っ白な状態から回復しやすくなります。
他の人たちが緩い会話をしていることに気付く
気軽に雑談をしている人を見ていただければわかるのですが、リラックスして力が抜けた状態で話をしています。
相手が興味のない話をすることもありますし、相手の話を聞いてなくて聞きなおすこともあります。
話題とずれたことを言うこともありますし、全然違う話に飛んでしまうこともある。
説明がわかりづらくて「何言ってるかわからない(笑)」と突っ込まれることもあったり。
興味がないから一言で終わって沈黙になることもあります。
すぐに制限を外してリラックスした状態で話せるようにはなれませんが、「みんな緩い会話をしているんだ」と気付くだけでも少し楽になれたりします。
あと、自分は会話するにあたってどういう制限をかけているのかを考えてみるのもいいですね。
会話中に頭が真っ白になるのを改善する方法
会話中に頭が真っ白になってしまう原因は余裕のなさです。
よく車のハンドルやブレーキの「遊び」で例えられる話ですが、わざと緩めて余裕を作っておくことでスムーズに運転できるのと同じ原理。
だから、余裕をもって人とかかわれる状態になれば解決します。
感情を溜め込む習慣をなくす
普段から感情を抑圧、いっぱいいっぱいだからすぐ容量オーバーしてしまう。
会話中に頭が真っ白になる人は、自分の感情にものすごく鈍感なので、カウンセリングで話していただいて少しずつ気付いていきます。
直接相手に言うべきことは言えるようにする。
言わなくてもいいことは別の手段で吐き出せるようにしていく。
自分の感情を大事にできるようになるので、完璧主義で自分を追い込むこともなくなります。
自己評価を高める
何とか変えようと思ってもやることなすこと上手くいかず「やっぱり自分はダメだ」と自信喪失。
余力をなくすほど自分を追い込むからできないのですが、気付かないまま頑張り続けています。
どれだけ頑張っても頑張っている実感がないので理想を追い求めて空回り。
他人からの評価を求めてハードルを上げているところもあるんですよね。
カウンセリングでありのままの自分を認めることができれば自己評価が高まり、無理な頑張りがなくなって余裕が生まれます。
過去の失敗経験を上書きする
自信を持って自分のペースで話せる状態になれば、会話中に頭が真っ白になることはなくなります。
ただ、今まで失敗を重ねてきた経験があるからすぐに不安は消えません。
失敗への不安を解消するために会話での成功体験を積んで記憶を塗り替えていくことも大切なのです。
カウンセリングでは成功体験を重ねやすくするため、上手くいくコミュニケーション方法のアドバイスもおこなっております。