情報を得ることは大切ですが、それ以上に大切なのは実際に経験することです。
私たちは赤ちゃんの頃から様々なことを経験してきています。
意味があるかどうか、役に立つかどうか等を抜きにとりあえずやってみることは多くありました。
しかし、成長と共に情報を得て取捨選択した上で経験してみるというパターンになっている人がほとんどだと思います。
経験することによって得られる実感
今の時代、自分が経験しなくてもインターネットで簡単に情報が得られます。
気になるラーメン屋さんがあったとして、本来なら実際に入って食べてみないとおいしいかどうかわかりません。
しかし、今はお店の名前で検索すればたいてい口コミが出てきますから実際に自分が食べてなくても判断することができます。
☆一つで「まずかった」ばかりの口コミならまず行かないでしょう。
事前に情報が知れるのはすごく便利ではありますが、経験する機会は失われてしまうのです。
もし、気になったラーメン屋さんに行ってみたとすれば、おいしくなかったとしてもそのお店のラーメンを食べたという経験は得られますよね。
実際に食べてみたら自分はおいしいと思うかもしれません。
経験することによっておいしい、おいしくないといった実感が得られる。
簡単に情報を得られる時代の影響で経験が少なくなっているのは現代の大きな問題だと思っています。
人とのかかわりにおいても経験は大切
人付き合いで自意識過剰になってしまう人は「自分が思っているほど相手は気にしていない」ということを頭では理解しています。
わかっているのにどうしても気になってしまう状態なのです。
だから、「人は他人を気にしないものだ」という情報をどれだけ詳しく知っても変わりません。
実際に人とかかわってみて「人って意外と他人のこと気にしてないんだ」と実感することで初めて変化が出てきます。
「人は見た目がすべてだ、見た目で判断されてしまう」と見た目ばかり意識していた人も、人とかかわって「意外と見た目だけで見ていないんだ」と実感すると見た目を気にしなくなっていくもの。
「陰キャで面白くない自分と友達になりたい人なんていない」と悲観していた人が、たまたま話しかけてくれた人と仲良くなれて「こんな自分をいいと思ってくれる人もいるんだ」と思うようになることだってある。
当然とされている情報だって絶対とは言えません。
例えば、「自己中な人は嫌われる」という情報があっても、実際は自己中でも好かれている人なんていくらでもいます。
男性は強い方がモテるなんてのも、実際は母性本能をくすぐる放っておけないタイプがモテたり。
掲示板で相談したら無理だって言われたことが実際やってみたら成功することだってあるわけで。
人とのかかわりも実際に経験してみないとわからないことばかりなんですよね。
人は経験によって成長していく
CMで見た映画が面白そうで観に行ってみた。
実際に観て面白いなと実感する。
今度同じシリーズの映画が出たらまた観に行こうと思う。
単純ですがものすごく大切なことです。
映画が面白いという情報を知っただけ、面白そうと思っただけとは全く違います。
経験することで次の行動が変わり、その経験によってまた実感が生まれて変わっていく。
自分は何が好きで何が嫌いで、何に興味関心があって、何に対してどう感じて、どう思ってということが実感によって刻み込まれる。
アクション映画が好きで、人が多いところは疲れるから嫌いで、休みの日に録画しておいたドラマを観るのが楽しみで、たまに友達と飲みに行くのが楽しみで、友達にプレゼントして喜んでもらえたら嬉しくて…
経験の積み重ねによって「自分とは?」の答えが出て自我が確立されていくことにもなるのです。
人間は経験を通して何かを感じ、考えて、行動することによって成長しています。
経験が大切だとわかっても初めてのことをやるときは不安で行動できないこともあるでしょう。
失敗することだっていくらでもある。
でも、私たちには成長の過程で初めてのことにチャレンジし続けてきた実績があります。
赤ちゃんのとき歩いたことがない状態から歩くことにチャレンジして歩けるようになったり、自転車に乗れない状態から練習して乗れるようになったり、字が書けない状態から練習して書けるようになったり…
あなたもこういう経験されてますよね?
赤ちゃんのときにできていた新しいことへのチャレンジが成長した今の自分にできないはずありません。
少しずつでも経験を重ねて成長していきましょう。